月曜日, 1月 31, 2011

最遊記 Virgin Road

「魔戒天浄!」
ぎゃ~という叫び声と共に塵と消える妖怪。
少してこずった部類に入る。三蔵がこの術を繰り出したぐらいなのだから。
この妖怪は武闘派というより術使いだった。幻術で散々惑わされあわや同士打ちをさせられそうになり三蔵が切れた、といった図式だ。
「おのれ、三蔵!儂の呪いをうけるがいい!」
そんな捨て台詞を残して消え去った。
「ふん」
な~にが呪いだ、バカバカしい。三蔵は相手にしていなかった。いちいち末期の言葉に耳を傾けていては身が持たない。ただの恨み言なのだから。
それに
「どんな呪いでも打ち勝ってやるさ。」
三蔵はそんな根拠のない強気なことを考えていた。ただの意地っ張りなだけなのだが。
「いくぞ!」
妖怪の幻術で自分達を襲ってきていた人間が正気に戻り、急に手持ち無沙汰になった悟空、、悟淨、八戒の3人に声を掛ける。
西へ、向かうために。


いつものように三蔵がジープの助手席に座ると、後から悟淨が声を掛けてきた。
「オイ、三蔵。」
「あぁ?」
チンピラのような物言いで面倒臭いと顔に出して振り向くと、少し眉を寄せた悟淨と視線が合う。
暫し沈黙。
「なんだ。用があるならさっさと言え。」
それでも悟淨は口を利かず、不躾といえる視線をマジマジと送ってくる。悟淨の隣に座る悟空は、これから何が起こるのか期待を込めた視線を悟淨に送っている。
「いや、やっぱいいわ。」
「なんなんだ。用がねぇなら呼ぶな。」
ふん、と鼻を鳴らして前を向き腕を組む。
「出せ。」
と八戒に短く告げると、ジープは静かに動きだした。
「どうしたんです?悟淨?」
気遣わしげに掛けられる八戒の声は加速と共に切っていく風に紛れて霧散した。
「ほっとけ。」
という三蔵の声と一緒に。

--------------to be continued----------------------------
なんて、とうとう書き始め、サイトアップを目論んでいるのですが…
手が回らず、ひとまずこちらで。
R18パートまできたらどうしょう。まだ対策考えてない。

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